最強のムエタイ王者は誰か

ムエタイの歴史を調べていて、ちょっとコーヒーブレークのつもりで見始めた動画にはまってしまったので、ご紹介。
日本にやってきたムエタイ戦士で、日本人に一番の戦慄を残したのは、やはりサムゴー・ギャットモンテープだ。
サムゴーvs小林聡(2002年9月6日)

もう剥がされてしまったが、元々貼ってあった動画でのアナウンスは…
「それにしてもあの小林が、日本キック界のエースが、これほどまでに押されているシーン、衝撃的です」
「強い。あまりにも、強い…サムゴー・ギャットモンテープ。日本キック界のエース、小林が挑んだ壁は、あまりにも高く、そして険しいものでした。」(名アナウンス!)

この小林戦を見た後でサムゴーに挑んだ金沢久幸は、バックブロー一本に賭けたが、やはり期待通り?圧倒的な左ミドルで粉砕されて、最後は肘を喰らって3ラウンドで散った。(2003年2月7日)
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動画はこちら
「あれは化け物。鉄パイプみたいな蹴りだった。今の日本人じゃ誰も勝てない」と語る金沢。落胆を通り越して全くのお手上げといった様子だった。サムゴーは「日本人はミドルのカットの仕方を知らなさ過ぎる。コバヤシの方がパンチもキックも強かったよ」と余裕の表情だった。(井原芳徳

サムゴーはこの後、強すぎて日本人の対戦相手がいなくなり、2003年7月20日、欧州王者のエンバイエ・アブドゥライエと後楽園ホールで戦った。


この頃がサムゴーの絶頂期であり、その後は日本で旨い汁を吸いすぎたせいか、「練習していない」「太りすぎ」という噂が広まり、来日してみるとやはり体重オーバーで期待を裏切るといった日々が続いた。その後はタイではなくヨーロッパなど海外を転戦していたようだが、もう往時のキレは見られなくなった。

その翌年来日したブアカーオ・ポー.プラムックは、K-1 WORLD MAX 2004に出場。決勝で魔裟斗と戦い、余裕で勝った(2004年7月7日)。

このときまだ22歳の若者だったが、試合運びは老獪。前蹴りで相手のリズムを崩し、機を見てヒザや回し蹴りを叩き込む。とてもムエタイらしい選手で、私は好きだ。今でも現役で活躍している。222試合 189勝 47 (T)KO 21敗12引き分け。

驚いたのは、ガオグライ・ゲーンノラシン。
身長178cm、体重78kg。ボクシングのヘビー級にあたるK-1 WORLD GPではやせぎすな部類に入る。
2004年9月25日、対戦したアレクセイ・イグナショフのパンチやハイキックを、驚くべき動体視力でヒョイヒョイとかわしたところから、「マトリックス」のあだ名がついた。この試合に判定勝ちし、次が2004年12月4日、K-1 WORLD GPの決勝トーナメント。準々決勝で体重差53kgのマイティ・モーと闘った。

必殺技はジャンプしての回し蹴りだが、マイティ・モーをノックアウトしたときも、スローで見てやっとわかるように、一度左側頭部を蹴ったあと、返す刀で踵で右側頭部を蹴り返している。怖るべきテクニックだ。

ところで、私のアイドルだったチューチャイ・ルークパンチャマは動画が見当たらない。昔すぎるのだろう。
そもそも、日本人であっても、沢村忠や富山勝治の動画もネット上ではほんの少ししか見ることができない。どうせ有料ではみんな購入しないのだから、テレビ局はこういう「ほとんど文化遺産」「生ける伝説」の動画については、無料で公開すべきと思うのだが、いかがなものだろうか。


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  • レイバン

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