グローバル経済が拡大する格差社会

日経BPonlineの連載コラム「チャイナプライス」が本になった。『中国貧困絶望工場 「世界の工場」のカラクリ』(アレクサンドラ・ハーニー 日経BP社)。 邦訳のタイトルは鎌田慧の『自動車絶望工場』を思わせるが、この本で彼女の訴えたかったことは中国の現状そのものではなく、その現状を生み出したのが「チャイナプライス」という名の低価格…
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中国人は日本の何に驚いているか

今年は中国人の日本に対する視線がかなり変化した年だった。 福田首相の誕生以来、政治的にはその伏線があったが、大衆的にその大きなきっかけになったのは、やはり四川大地震のときのこの日本救援隊の死者への黙祷が感動を呼び起こしたからだろう。 代表的な記事は次のようなものだ。 嫌中・反日バトルに異変、地震記事で目立つ応援と感謝(サー…
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中国の08憲章を思う

12月10日の世界人権宣言デーに合わせ、中国で全面的な民主化を求める署名入りの要求がインターネット上に登場した。最初の署名人は303人。何の後ろ盾もなく実名をさらして命がけだが、第二次、第三次、第四次とどんどん増え、今では2500人を超えている。 以下、原文と日本語訳。 http://chinainperspective.net/A…
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53人内定取消の愚~日本綜合地所~

上場企業とはいえ、不動産デベロッパーがこの期に及んで大学生53人に内定を出していた、という事実にまず驚いた。 しかも内定式を済ませた後に取り消したという、抗弁のしようのない体裁の悪さが致命的である。 二部上場の不動産デベロッパー、モリモトが民事再生法の適用を申請したというニュースと同じ枠で報道されたのも間の悪いことこの上ない。 と…
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愛別離苦

今月末、同僚が一人会社を辞める。 その一月後に、もう一人も会社を辞める。 どちらももう、10年近く一緒に働いてきた。 二人とも女性だ。それもとびきり女らしい、そして仕事のできる女性だった。 今月末辞める同僚と会えるのは、私の出張の都合で、今日が最後だった。 なんとか話す時間を作ろうとしたけれど、ほとんど時間はとれなかった。…
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サブプライムを上回る危機~商業用不動産ローン問題

アメリカのサブプライムローンの破綻により、世界の金融機関が被る損害の予想額は、約百三十兆円と言われている(神谷秀樹『強欲資本主義 ウォール街の自爆』文春新書による)。 世界恐慌のおそれも言われている割には、この金額は必ずしも多くはない。日本の不動産バブルの清算に要した費用が、この十数年で約百兆円だから、その1.3倍だ。しかし、…
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資本主義は終焉に向かうのか? ~ウォーラーステインの予言をめぐって~

「私は米国民の半数は、今後起こっていくだろうことを受け入れられるとは思いません。国内で生じているさまざまな軋轢はエスカレートし、米国は世界で最も政治的に不安定な国になっていくでしょう。」 ル・モンドのインタビューに答えて、世界システム論で名高いウォーラーステインはこう語る。 (訳文は『クーリエ・ジャポン』12月号による。) …
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中国:公的医療保険のお寒い現状

日経ネットで「日本企業『ガラパゴス化』脱出のカギは中国市場に」(2008/11/07)というコラム( 中国市場戦略研究所代表 徐向東氏)を読んでいたら、こんな記載があった。 「インドでは医療保障を受けている人口は全人口の5%を超えないといわれる。これに対して、中国では都市人口の3割以上、全人口の12%以上が医療保障を受けている。しかも…
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近未来の予言~ジャック・アタリ『21世紀の歴史』~

ジャック・アタリは『カニバリスムの秩序』(みすず書房)などにより、フランス現代思想の一翼を担うとともに、社会党政権時代のミッテラン大統領のブレーンであった、フランスを代表する知性の一人だ。その人が2006年に書いたUne brève histoire de l'avenir(未来小史)の邦訳。 読んでみて知ったが…
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ロシア復活の秘密~北野幸伯氏の新著より~

北野幸伯『隷属国家日本の岐路』を読む。まぐまぐ!では有名なメールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」の送信者の新著である。 タイトルは扇情的でひどい。 それに、本はあっという間に読める。速読もしないのに、270頁1500円の本が2時間以内で読める。 しかし、あまり損した気分にはならない。 文章は驚くほどわかりやすい。だがとこ…
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ジョージ・ソロスの予言~中国が新たな金融帝国に?~

ジョージ・ソロスが2008/10/14にドイツ紙ディ・ヴェルトに話した内容が世界各地のメディアに紹介され波紋を呼んでいる。 この記事を最初に英語に訳したのは、どうもロシアのプラウダであるようだ(2006/10/16)。 それを見て、中国の人民網が19日記事にし、それをレコードチャイナが日本語で20日に転載している。概略はこう…
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土曜ドラマ:上海タイフーンの最終回

私は最近テレビドラマはほとんど見たことがない。 しかしこれは2回目から見てそのままはまってしまった。 話はかなり荒唐無稽なのに、登場人物の哀歓をビミョーにつなげていくところは、脚本家が手練だ。福田靖。(キムタクのHEROの脚本家。) 「上海人を信じるな!」 主演の木村多江を支える投資家のピーター・ホーが繰り返す台詞だ。 共…
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近い将来のノーベル賞候補(日本人)

前回、鬼籍に入られたノーベル賞に値した方々を挙げたので、 その続編として、存命中の、今後十分受賞する可能性のある方々を勝手に列挙させていただこう。 なお、筆者は自然科学系についてはまったくの門外漢だが、調べれば調べるほど、あちこちで可能性のありそうな研究者が紹介されていて、深みにはまっていくので、特にめだつところから独断と偏見で以下…
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ノーベル賞を受賞すべきだった日本人

「日本人4人の受賞」という最近になく明るい話題に沸いている日本列島だが、 受賞者の一人益川さんの「ちっともうれしくない」という発言にアレレと思った人も少なくなかったはず。 その心情を忖度した説得力あるコラムを日経ビジネスon line で伊東乾氏が書いている。 「日本にノーベル賞が来た理由」http://business.nikk…
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サブプライム危機と中国のバブル崩壊

サブプライム問題から端を発した金融危機が世界を覆いつくそうとしているが、アメリカ以外にその影響を最も甚大に受けるのはどこだろうか。 住宅バブルに踊った英国やスペインという声もあれば、金融市場に資金が出回らなくなってしまったロシアだという声もあるが、実は中国かもしれないのだ。 「次なる時限爆弾は中国か 筆者は先月、大連、瀋陽、ハ…
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露呈してきた真実~21世紀の最初の8年間~

21世紀に入ってからの国際ニュースを見ていると、「真実が露呈してきた」という、奇妙な感慨を覚えることが多い。しかし、露呈してきた真実は苦く、誰もが笑って消化できるような内容でもない。 たとえば、ロシアでジャーナリストが多数殺され、ロシアの元スパイもロンドンで殺される。その指示をしたに違いないと外国では思われているプーチンは、大統領から…
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激変する中国語~革命「同志」から同性愛「同志」へ~

私が学校で中国語を習ったのは、1980年頃のことだ。 その頃の中国語の教科書や辞書は、文化大革命後の1972年頃編集されたもので、「あなた」と呼びかけるとき、ふつうに「同志 tóngzhì 」と呼びかけていた。 これは、中国共産党内で革命「同志」の意味で呼び合っていた習慣が、革命後の中国で一般化したのだろ…
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漢字の力~韓国・中国・日本~

韓国に「社団法人全國漢字敎育推進總聯合會」という組織がある。 そこのHP http://www.hanja-edu.com/renew/default.php で最近の巻頭論文の一部を読んでみよう。 私はほとんど韓国語ができないので、以下は機械翻訳をもとにした試訳である。 (ところでこの団体でも、「社団法人」と「漢字教育」以外はH…
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レッドクリフ(赤壁) ~alanさんその2~

四川省出身のチベット族シンガーalan(阿蘭)さんについて(続き)。 彼女はAVEXに入った当初は、別の惑星に来たような印象を受けたのではないかと思う。 共通なのは、歌をうたうことだけ。 AVEXのオーディションに、学校の制服である人民解放軍の軍服姿で登場し、 「涙そうそう」を二胡を弾きながら歌った阿蘭さんが、2年経って、 最…
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KERA 命のパフォーマンス

たしか今年の4月11日だったと思う。 池袋に用事があって、地下鉄の入り口まで歩いてきたときのことだ。 たくさんの人だかりがあって、その輪の中に、うつむいて白い仮面をかぶったダンサーがいた。 ジョージ・ウィンストンの曲が流れ始める。 私の好きな曲のひとつだった。 気になって見つめると、それまでじっと動かなかったダンサーが、 …
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alan ブレイクの予感

9/21(土)の「テレビで中国語」を何の気なしに見ていて、トークショーに出てきたalanにすっかりはまってしまった。 公式HPでのプロフィールを一部引用する。 「1987年7月25日生まれ。中国四川省出身。 チベット民族であるalanは、美人谷(丹巴)で育ち、幼い頃から唄と二胡を習う。 9歳でテレビドラマの準主役に抜擢される…
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漢字の破壊~韓国と中国~

冬ソナが流行った頃、韓国名が急速にカタカナ表記されるようになったことが不思議だった。 サッカー選手は、洪明甫や安貞桓や朴智星と、いまでも漢字表記とどっこいなのに、ペ・ヨンジュンはあくまでペ・ヨンジュンであって、裵勇俊ではないらしい(Wikipediaの「ペ・ヨンジュン」では漢字表記がどこにも見当たらない)。 チェ・ジウになると、どん…
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映画 闇の子供たち

正直言うと、深刻すぎる映像はあまり得意じゃない。 目をそむけるわけにはいかないが、映画という媒体でそれを見たいとは思わない。 それでも見に行った観客は、この映画の吸引力から逃れることができなかったのだろう。 公開7館から始まって102館まで増える大ヒット。 キャストもよくはまっている。 江口洋介、妻夫木聡、宮崎あおい、佐藤…
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台湾映画「海角七号」のヒロイン、田中千絵

ミュージシャンになる夢に破れ、台湾の故郷の町で就職した主人公(范逸臣)に、日本人スター(中孝介)のコンサートの前座の話が舞い込んできた。主人公は前座のメンバー探しをする日本人モデル(田中千絵)と反発しあう。 そんな中である日、郵便配達をしている主人公は、60数年前の終戦直後に日本へ引き揚げる男性教師が台湾人女学生にあてて書いた7通のラ…
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小一の息子と刺青のお友達

このブログのテーマと、だいぶ離れているような気もするけど、人生にはときどき奇なことが起こるから書き残しておく。 うちの近所に「おっちゃん」と呼ばれている、一人暮らしの、おそらくは70歳前後の男性が住んでいる。 おっちゃんは子供好きで、おっちゃんの家の前は小学生の通学路になっているため、毎朝夕、おっちゃんは子供達になにかと声をかけてい…
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鄧小平の功罪を論じる中国人

私は北京オリンピックは大して見なかったし、感心もしなかったが、 中国人の言論には、最近感心することが多い。 中国社会科学院経済研究所ミクロ経済研究室主任の韓朝華は、「問われる『先富論』の功罪」というコラム(2008/02/19)で、まともに鄧小平批判を行っている。 「1980年代に、「一部の人を先に豊かにさせる」というスローガ…
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東アジアについてのミッション(続き)

東アジアについて、ポジティブな未来を語るとは、何を意味しているのだろうか。 それは、たとえば、上海の株式市場について語ることではない。 通貨を統一したり、域内関税を撤廃することでもない。 労働市場の流動性を高めることでもない。 それは、将来、機が熟したときに、結果として生じてくるのならそれはそれでかまわない程度のことでしかない。…
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東アジアについてのミッション

齢50を間近にして、若い頃とは少し違う意味で、死を思うようになった。 それは自死という意味ではなく、自分は何事を成し遂げたのかという避けがたい問いかけを、 あたりまえにするようになったということにすぎないのだが...。 何かを成し遂げるであろうことを期待されていたはずだが、 それに応じることの少ないまま、凡庸な人生を送ってきた。…
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中国のオリンピックに寄せて

1年前に出た『街場の中国論』(内田樹 ミシマ社)と、『漢文の素養』(加藤徹 光文社新書)を並べて読んでみた。 「中国」という話題は、どのように話しても日中双方の国からの偏狭なナショナリズムの攻撃に遭いやすく、バランスのとれた独自の立場を構築することがむずかしい。その中で、この二人は「嫌中-媚中」の両極端に組しないサイレントマジョリティ…
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渡辺京二「黒船前夜」連載開始!

著者の本の中では最もよく売れ、読まれもした『逝きし世の面影』(1998)の続編にあたる連載が、10年ぶりに熊本日日新聞夕刊で、7月10日から始まっているという。web上では読めないが、著者インタビューが同紙に載っているので紹介したい。 “「逝きし世の面影」には「日本近代素描1」とサブタイトルを付けた。付けなければよかったと重荷に感じて…
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きのう自殺した建築士の知人のこと

知り合いの一級建築士が、きのう自宅のマンションの非常階段からダイブして亡くなったと聞いた。 聞いたときに、本来伴うべき驚きや感傷が、自分の中で浮かんでこない。 そのことが、哀しい。 この話を聞くと、共通の知人は一瞬驚くが、なかば予期していたせいか諦めにも似た表情を浮かべる。 僕達の知っていた彼は、もう1年半前に死んでいたから…
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コムスンは氷山の一角

コムスンは徹底的なコスト削減と下請けイジメで有名だった。 そのコスト削減は社員・パートの人件費の削減にまで及び、 福祉に関心を持つ若者の善意につけ込んで、安い給料でケアスタッフを働かせて、利益を上げていたのだ。 その上に、あのグッドウィル総帥の田園調布の自宅やら軽井沢の30億円の豪邸やらが存在する。 介護は顧客である相手の立…
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京・大坂のネットワーカー

若冲(1716~1800)と中国の間のミッシングリングを探して、web上を飛び回った。 キーワードは南蘋派、八種画譜、黄檗宗、売茶翁、そして木村蒹葭堂だった。 これは根付の基礎をつくったと言われる吉村周山(1700-1773)の絵。狩野派といわれているが、これは... こ…
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失われた? 中国

若冲展の余韻がこだましているうちに、神田のすずらん通りを歩いた。 東方書店と内山書店に飛び込んで、しばらくの間、中国美術史の図版ばかり眺めていた。 こんなことをしたのも20年ぶりくらいだが、求めるものはやはり見つからなかった。 何を探したのか。 …
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相国寺の若冲展~動植綵絵三十幅の至福~

先週平日に休みをとって、朝から相国寺に行ってきた。 久しぶりの京都。 そして、この30年来心待ちにしていた、本物の動植綵絵。 それにしても。30分待ちの行列。人の頭ばかりが見える。 それでもやはり、本物に接することができて良かった。 「老松白鳳図」と「老松孔雀図」が対になって釈迦三尊の両脇に並び立っている。当初…
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中国、一人っ子政策への反発と暴動

5月29日に広西省チワン族自治区でまた暴動が起こった。 一時沈静化したなどという報道もあったが、数千人規模の襲撃が繰り返し起こっている。 5月30日の新聞記事はこんな内容。事情を知れば暴動が起きて当然の状況。 【香港=吉田健一】30日付の香港紙・蘋果日報などが報じたところによると、一人っ子政策をめぐり、不妊手術の強要や暴力的な…
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宮崎駿の思想 (2)

問題は、宮崎駿がどこでエコロジストからはみ出してしまっていると感じているかだ。 「人間はドブ川にわくユスリカと同じだ」という、彼が繰り返す発言には、日本に土着化した仏教思想を感じる。生物は輪廻し生々流転するがゆえに、人間もユスリカも、その命の重さにおいては同じというわけだ。 「人間というものの存在の本質の中に、どこかで自分たち以…
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宮崎駿の思想 (1)

映画「風の谷のナウシカ」の話をいとこから初めて聞いたのは、たぶん1984年が終わる頃だったと思う。雪がちらつきそうな寒い夜だった。 いとこの彼は大学を出た後、西武新宿線の沿線に一人住まいしていて、資格試験の合格のために故郷を遠く離れたまま勉強を続けていた…はずだったが、彼のアパートを訪れた僕に、いとこはナウシカへの情熱をシラフのまま2…
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光化学スモッグは中国からの越境汚染!

「光化学スモッグ注意報が8、9日に全国で相次いだのは、中国の大気汚染が日本に流入する「越境汚染」が原因である可能性の高いことが12日、国立環境研究所などのシミュレーション分析で分かった。梅雨入り前までは同様の状況が周期的に訪れる恐れがあるという。」(毎日新聞 2007年5月12日 15時00分) 今月の光化学スモッグは、西日本や日本海…
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中沢新一とオウム真理教~80年代をめぐって~ (3)

このことを考えていてどうしても想起せざるをえないのは、ミステリー作家の笠井潔その人だ。全共闘運動も終わりを告げる頃に新左翼の最終ランナーとして登場し、「地球と人類の物理的変革」をめざしたこの孤高の革命家は、連合赤軍事件についての徹底的な思索を通じて、自らの中に巣食っていた過剰な観念を解体しつくした。 その解体と再生の過程は、彼のデ…
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中沢新一とオウム真理教~80年代をめぐって~ (2)

実のところ僕は、中沢新一がオウム真理教の黒幕だとも、 地下鉄サリン事件の直接の原因をつくったとも思っているわけではない。 それは、ニーチェのユダヤ=キリスト教批判が、 ユダヤ人虐殺を行ったナチスの思想を生み出したという非難に近いものがある。 オウム真理教は、80年代を取り巻いていた、さまざまなスピリチュアル・ムーブメント、 …
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中沢新一とオウム真理教~80年代をめぐって~ (1)

80年代の前半、つまり僕が社会人になりたての頃、 よく電話で話していた女の子は、まだ売れる前の荒俣宏さんのファンだった。 彼女の友達には、早稲田の幻想文学のサークルの学生もいたりして、 当時から『指輪物語』や『ゲド戦記』の話をしていたし、 そのうちの一人はナウシカにはまって、当時ナウシカのコスプレをして踊っていた。 荒俣さんの…
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お笑い自動翻訳

海外の新聞の日本語版に凝ったついでに、Web自動翻訳も見るようになったけど、これがとっても笑える。 たとえば、「今年の春、中国湖南省で某43歳の女性が自宅のベットで裸死していた。調査によると、この女性には32人の愛人がおり、そのうちの一人に殺されたそうだ。 」という紹介文を読んで4月24日の記事をクリックすると、 「湖南の傑出し…
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COURRIER JAPON は面白い

いまいち発行部数が確保できなかったのか、月2回の発行が4月で中断し、5月から月刊化することになったけど、この雑誌はNewsweekなどとはちがって、同じ出来事への視点が国によってどれほど違うかを教えてくれて、本当に面白い。 3月15日号以降から新しい記事を読めなくなったので、禁断症状が出て、海外の新聞の日本語版を覗いてみた。 今、は…
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RIDE ON TIME

僕にとっての80年代の幕開けは、山下達郎のRIDE ON TIMEだ。 貧乏学生だった頃、行きつけのラーメン屋で流れてきたこの曲。 70年代といえばユーミンと井上陽水の時代で、その後アリスや松山千春が出てきて、という時代背景。 それまで実はあまり音楽に興味がなくて、売れている曲にむしろ違和感を感じていた。 今から思えば、小学校の…
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失われた聡明なひとの面影~如月小春さんのこと~

20歳をすぎた頃に、関西でコピー劇団が上演した「ロミオとフリージアのある食卓」を見た。 台詞の素晴らしい完成度と、十分な才気。仮面を演じているうちに、自分が自分に復讐されるような感覚。論理のアクロバット。空転するアイデンティティ。驚いた。 東京に来てから会ってみると、如月さんはぜんぜん偉ぶらない、育ちの良さを感じさせる人だった。楫屋…
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中学受験という修羅

結婚が少し遅かったせいで、子供はいつまでも小さいままでいるような気がしていた。 でも、気がつけば長男は中学受験。2月1日が東京の私立校の一斉受験日だ。 今年は日経も朝日もプレジデントも、みんな寄ってたかって雑誌で中学受験特集を組んでいる。 母子は塾に駆り立てられる。最初は少しでいいから成績を上げようと入ったはずなのに、それに、自分…
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48歳への抵抗?

昔、『四十八歳の抵抗』という石川達三の小説を、冒頭だけ読んだことがある。 「やがて停年がやってくる。その時期は、もう眼のまえに見えている。恐らくは退職の日まで、現在の生活がこのまま続いて行くに違いない。なにか新しい、別の人生はないものだろうか。もっと強烈な、もっと危険な、もっと生き甲斐のある人生はないものだろうか。」 これは、僕…
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